オーストラリアに行きなさい、という指令


科学研究費。
こんな言葉には全く縁がないものだと思っていた。

科学研究費補助金は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、ピア・レビューによる審査を経て、独創的・先駆的な研究に対する助成を行うものです。

日本学術振興会科学研究費補助金


ところが昨年秋、仲良くして頂いている先生から声がかかる。
「坂東くん、科学研究費の申請をするんだけど、共同研究者として一緒にやらないか?」


何で僕なんか、という質問に対し、やろうとしている研究成果をウェブで公開し、世界中の関心ある人たちとコミュニティを作りたいので、そのインフラ周りを手伝ってくれ、とのこと。
先生にはmyopenarchive.orgの説明を聞いて頂き、論文も投稿して頂いてベータ版のテストを手伝って貰っていた。
そのことを通じて、お互い補完しあえる、興味関心の向いてる方が似ていて、一緒に何かやると楽しいかも、と思わせたのかも知れない。


「まぁ、申請通らないかも知れないけど、研究会は立ち上げるつもりだし、一緒にやろう」
という言葉を軽く受け止めて、このプロジェクトに参加することになった。
それから申請締切までの数ヶ月間は、何度もメールやスカイプで意見交換し、平日深夜や休日に先生の研究室へ足を運んで提出書類を吟味した。
貴重な体験であり、参加してなければ出会えない人とも出会え、申請結果云々はさて置き、新しい体験ばかりで楽しかった。

同じく共同研究者がカナダ人兄妹と、親しくなり始めた若い先生だったので、こうした顔ぶれと一緒に何かをやる、ってことも参加した1つの理由。


そして、周りの誰もが、プロジェクトメンバですら、申請が通るとは思ってもいなかったのだが…


数ヶ月を経て吉報が入る☆


僕は申請の段階で、一応は共同研究者ということで研究者番号というのを事務手続き上取得して貰ったのだが、何と一夜にして正真正銘の研究者となってしまっていた。。(汗)

ただ、当初約束通り、先生の研究成果をオープンにする仕組みを創る役割をこなせばよいかな、なんて皆と一緒に喜び、これから数年先を楽しみにしていようと思ったら…


タイトルの通りだ。。
しかもタイトルには書かなかったが、ちゃんと持ち帰って来るべきもの持ち帰ってきなさい、と…


「坂東くん、この夏オーストラリアへ行って、ムコウの然るべき人とコネクションつないできてくれ」、と。。(焦)


しかも、1人で。


英語できないですよ、は通じなかったプロジェクトリーダからのトップダウン指令。
昨夜は申請通過を記念して乾杯をし、楽しくお喋りをしていたのだが、2杯呑んだビールの酔いが一気に醒める。。


昨年夏に行ったカナダ*1は、行きこそ1人だったものの、滞在先では殆ど同行して頂いてアメリカ人の先生と一緒だったので、それに甘えて英語力なんてのは全く問題にならなかった。


が。


今回は、1人…


さー、どうするか。
…と一瞬固まってしまったけど、すぐに気持ちを切り替えて、この機会を楽しんで、ついでに学べることは学んでやろうと次のお酒を頼んだ。
まぁ、なるようになる。:-)


myopenarchive.orgに参加してもらえそうなオーストラリアの大学に居る人を見つけて、昨年行ったカナダの大学の人とも再びコンタクトを取って、もう1人の共同研究者が別行動で行くクロアチアとも同様につながって、 myopenarchive.orgを4ヶ国共同プロジェクトとして推進できるよう、ついでにアクション起こしちゃえ、とか思ったり(笑)。


今年の夏は、札幌*2、なんて悠長なこと言ってたけど、とんでもない展開になってきた☆

*1:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/searchdiary?word=%2a%5b%a5%ab%a5%ca%a5%c0%5d:title=カナダ - 坂東慶太のブログ]

*2:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/searchdiary?word=%bb%a5%cb%da:title=「札幌」の検索結果 - 坂東慶太のブログ]