あなたのデータは誰のもの?(ヒント: あなた)

OpenIDを調べて*1知ったBrad Fitzpatrickさん。

http://eng.cnews.ru/news/top/indexEn.shtml?2007/08/07/261770:image=http://pics.rbc.ru/img/cnews/2007/08/07/bred.jpg

CNews: Live Journal creator leaves for Google


id:raurublockさんが年初に「この人は2008年のキーパーソンになるかもしれんなあ。」とおっしゃた通り、ウェブは彼を中心に?SNSをもうまく巻き込んでますますオープンな世界となりつつある。

Google から DataPortability Workgroup に参加するのは Brad Fitzpatrick なのね。彼が関係深い OpenID Foundation にも Google の参加の方向 ということで、いろいろ目が離せない。この人は2008年のキーパーソンになるかもしれんなあ。

Rauru Blog » Blog Archive » データ・ポータビリティ

年末には何か賞が必要だね(後述)。:-)


さて、本日はそのBrad Fitzpatrickさんが参加するDataPortability Workgroupを見てみよう。

http://dataportability.onconfluence.com/display/dpmain/Frequently+Asked+Questions:image=http://dataportability.onconfluence.com/download/userResources/logo

Frequently Asked Questions - The DataPortability Project - The DataPortability wiki


現在Data Portability WorkgroupにはFacebookGoogle、Plaxo、LinkedIn、Flickr、SixApart、Twitter等名立たるウェブ2.0企業が参加している*2という旬な集まり。


で、このグループ一体何をやってるのか…。

 データポータビリティWGはデータをどこのWebサービスにも容易に持ち運べる(portable)ようにするための設計やポリシーの基準を作成し,広めることを目的とした団体だ。

あなたのデータは誰のもの?---Webサービスでのロックインは防げるか:ITpro

何故にこのようなことを??

事の発端はここに詳しい。

 今月初め,ちょっとした事件があった。ブロガーのRobert Scoble氏が,米国の大手SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるFacebookから自分のデータをスクリプトによってオンラインアドレスブックのPlaxoに移行しようとしたところ,Facebookからアカウントを停止されたというのだ。スクリプトによって短時間に大量のデータを読み出そうとしたことが規約に抵触したのだという(Scoble氏のブログ「Facebook disabled my account」)。

 Scoble氏が知られたブロガーだったためこの事件は話題になり,400以上のコメントやトラックバックがつき,米国の技術情報ブログTechCrunchなども取り上げた。Facebookの対応に憤慨したScoble氏が即日加入したのが,DataPortability Workgroup(データポータビリティWG)という団体である。

あなたのデータは誰のもの?---Webサービスでのロックインは防げるか:ITpro

つまり、クローズドなSNS界とは云え、そこに残したデータはそこに記した個人のものだから、データの引っ越しくらい容易にできるようにしてよ、って要求を叶えてくれるとこ?

多くのユーザーが複数のSNSのアカウントを持つ。データを持ち運びたいという欲求は切実なものなのだろう。

あなたのデータは誰のもの?---Webサービスでのロックインは防げるか:ITpro

御尤もな主張。
買収・合併・倒産…何が突然起こるか想像できないウェブ社会。安心という保険も兼ねた欲求だろう。


この事件や報道が今年初め。
そして余波は(このウェブ時代ご時世にもかかわらず!?)約2ヶ月の時差で海を渡り日本へ、、そう、mixiの規約改正・著作権問題。
事の本質は米国と一緒。

DataPortability Workgroupに参加表明したLinkedIn社員のBlogにこんなタイトルのエントリがウェブユーザの声を代弁する。

http://blog.linkedin.com/blog/2008/01/linkedin-and-da.html:image=http://blog.linkedin.com/blog/img/logo_blog_184x33.gif

Who Owns Your Data? (hint: you do)

The LinkedIn Blog: Who Owns Your Data? (hint: you do)


あなたのデータは誰のもの?


ヒント: あなた


ヒント?…いや、答え。
そう。私自身に所有権がある。


古いが「Time's Person of the Year: You - TIME」を思い出した。

http://blog.wired.com/games/2007/09/time-covers-hal.html:image=http://blog.wired.com/games/images/2007/09/04/time_person_of_the_year2.jpg

Time Covers Halo 3, Gamers Not Happy | Game | Life from Wired.com


デジタルコンテンツの権利をせめぎあう昨今、やはり勝者は「You」なのか*3


コンテンツの所有権議論食傷気味。

しかしOpenIDやData Portabilityが普及・浸透するであろう数年先、データの所有権は確実に「You」となり、全くプラットフォームに依存しないウェブ時代が訪れるのかも知れない、なんて妄想をしつつ、ますます「個をエンパワーメント」させつつあるウェブに魅了されるのであった(つづく)。

*1:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080201/1201815332:title=OpenIDまとめ - 坂東慶太のブログ]

*2:[http://jp.techcrunch.com/archives/linkedin-joins-the-dataportability-work-group/:title=TechCrunch Japanese アーカイブ » LinkedIn、「DataPortability Work Group」に参加]

*3:#あ、これとは別に、今年末発表されるTime's Person of the Yearは個人的にBrad Fitzpatrickさんといきたいね☆