子どもの教育と未来

最近はOLPCプロジェクトのラップトップXOのハードやソフトについて業界内で競争や駆け引きが過熱している感じ。勿論必要性ある議論だが。

インテルも…

IntelがOne Laptop Per Child (OLPC)プロジェクトの理事会を辞し、IntelチップベースのOLPCラップトップを開発する計画もキャンセルしたことが分かった。OLPC側が、IntelによるClassmate PCやその他安価版ラップトップの開発を中止するよう迫ったのが直接の原因だと言う。

スラッシュドット ジャパン | Intel、OLPCプロジェクトから手を引く


マイクロソフトも…

OLPCプロジェクトは、現在のOSであるLinuxとWindowsのどちらも起動できる「XO」ラップトップの開発にMicrosoftと共同で取り組んでいく…

OLPCとマイクロソフト、デュアルブート「XO」ラップトップを開発へ:ニュース - CNET Japan


OLPCの元最高技術責任者(CTO)まで…

OLPCの最高技術責任者(CTO)だったマリー・ルー・ジェプセン氏が、スピンアウトして今年初めにPixel Qiと名付けた新会社を設立し、一段と価格を下げることに挑戦する。

スラッシュドット ジャパン | OLPCの元CTO、Pixel Qi で75ドルPCの販売を目指す

必要だけどね。そして、どんなプロジェクトにも乗り越えねばならない利害関係というものがある。
でもこういう時こそ頭の中に、子どもたちがXOを受け取り喜ぶ笑顔を思い浮かべよう。
そして、XOを通じた「子どもの教育」について、語り合おう。


僕だってそもそもそういう発想に至ったのはつい最近id:abee2さんのエントリーを読んでから。小さな子どもを持つ親として、教育について真剣に考えねばならぬ立場にあるからかも知れない。
エントリーでミッチさんと彼の取り組む教育について感銘を受けた。

ミッチさんはMITメディアラボでLifelong Kindergarten(生涯幼稚園)というグループを率いている人です。レゴ・マインドストームの開発者と言ったほうが通りがよいかもしれません。

ミッチさんの考えとそれによって作られた教材はOLPCの学習に対する考え方と一致します。なぜXOがネットに接続されなければならないのか、なぜすべてのアクティビティが共有できるように作られているのか、なぜLOGOやSqueak Etoysがプリインストールされているのかは、すべて同じ理由、すなわち、コンピュータを強力な積み木として使えるようにするためです。

ミッチさんの話 - One Etoy Per Child

全文読まねばミッチさんによる教材とOLPCの学習に対する考え方は分からないかも知れないし、僕もまだ何度か読み直さねば理解できていないかも知れない。必要なのは、分かろうとする姿勢。


我が子は親の影響もありWiiやDSに親しみ、iPod touchや携帯を自由に操る(困る時しばしば)。
未だ小学生にもならない6歳と2歳が、パソコンやネットを不自由なく扱い、これから本格的に教育を受けていくことになるのだが、学校教育でプログラミングが導入される日も近いのかと期待すべき情報もある。

ScratchはMITメディアラボが開発した小学生にも使える教育用のプログラミング環境。
アランケイ博士が作ったオブジェクト指向プログラミング言語Squeakスクイーク)」をベースにしているので、Squeakのよさを生かしつつ、より使いやすくするための様々な工夫がされています。

実際に使ってみるとアランケイ博士が言っていた「コンピュータの本来あるべき姿」について改めて考えさせられます。SqueakやScratchを通して本当の意味での「コンピュータリテラシー」を身につけた今の子供達がどんな未来を作っていくのか、本当にたのしみですね。

プロジェクトDX〜デジタルとラーニングの向こう側〜 > プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」が開く子供達の未来 : ITmedia オルタナティブ・ブログ


僕らが子どもの頃にはウェブを未来予測する人なんて居なかった。
そして、ウェブが2.0へのヴァージョンアップし、しかしその次が見えない今、ウェブ3.0どころか自分の子どもが成人する頃(2020年)なんて、まるっきり想像できない世の中になっているんだろう。
そう思うと、先進国であれ途上国であれ、子どもたちのこれからの教育について、何も思わず感じずでいられようか。
確固たる意見があるワケではないが、アンテナを張っておき、大切な議論等に耳を傾け、きちんと考えていきたい。


さてさて、話題のXOもインド*1やモンゴル*2にお目見えしたらしい。
http://d.hatena.ne.jp/monmole/20080120/1201224611:image=http://d.hatena.ne.jp/images/diary/m/monmole/2008-01-20.jpg


半導体メーカーやOS供給者の壁を乗り越え、単なる価格やデザインだけの話題にならず、未来の子どもたちの教育に対して想像力を膨らませて見守り、貢献することができたらなぁと思う。

*1:[http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2339277/2538806:title=途上国の子どもたちへのPC支援「OLPC」、インドでも始動 国際ニュース : AFPBB News]

*2:[http://d.hatena.ne.jp/monmole/20080120/1201224611:title=OLPC100ドルノートパソコン - モンゴルにおります]