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[Friends]献本御礼「ブログ誕生 ―総表現社会を切り拓いてきた人々とメディア」

エヌティティ出版の中山隆さまより献本御礼。

本当であれば、このブログを通じて知り合ったすべての皆さんに本書を送りたいところだが、残念ながら勤め人としての僕の立場はそれを許さない。代表として坂東さんに献本をさせて頂いた。
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『ブログ誕生』 ブロガーが作ったブログの本 - 横浜逍遙亭

ブログ更新を怠けている僕にとって、人生史上二冊目の献本*1は超責任重大且つ第二のブログ人生?を再会させる貴重な一冊に。

中山さんからは直メールでこんなプレッシャーが(勝手に引用するけど、中山さん、許してくださいね)。笑

ずっと、長い長い間、板東さんにこの本を献本できる日を夢見てきました。やった!って感じです。
(中略)
お読み頂き、ご感想をブログで伺えると嬉しいです。

ブログ仲間冥利に尽きるこのメッセージ。
こちらこそ「やった!」ですよ、中山さん!めっちゃ嬉しい!


献本頂いたのは、発売予定5日前の11月20日。
しかも驚く程の分厚さ(二冊封入されてるのかと思っちゃいましたw)。
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ブログ更新が約5ヶ月滞っているというヒジョーに申し訳なく且つ不利な状況。
しかし今その沈黙を破り、感謝の気持ちを大ジョッキたっぷり注いで泡溢れるくらいなキモチで感想書かせて頂くことでお礼とかえさせて頂くばかりか、ついでに?「ブログ復活」させて頂きます。笑

ブログ誕生 ―総表現社会を切り拓いてきた人々とメディア

ブログ誕生 ―総表現社会を切り拓いてきた人々とメディア


第1部 パイオニア
 第1章 すべてをさらけ出す ジャスティン・ホール
 第2章 個人の声をそのまま発信 デイブ・ワイナー
 第3章 リンクで人物がわかる ジョーン・バーガー、フィルター
第2部 拡大
 第4章 ブロガー・カタパルト エバン・ウィリアムズ、メグ・ホーリハン
 第5章 政治系ブログの台東 ジョッシュ・マーシャル
 第6章 ブログで稼ぐ ロバート・スコーブル、ニック・デントン、ジェイソン・カラカニス
 第7章 爆発的に拡大するブロゴスフィア ボインボイン
 第8章 リアルであることの危険 ヘザー・アームストロング
第3部 ブログがもたらしたもの
 第9章 ジャーナリスト対ブロガー
 第10章 誰もがブログを持つ世界
 第11章 未来につながるかけら

本書では、生い立ちから最近の動向までブログの歴史がさまざまなエピソードを交えて語られています。ブログの歴史に強い興味はなくても、ブログを発端としたさまざまな動きなど、読み物として読んでいくだけでもかなりおもしろい本になっていると思います。

『ブログ誕生−総表現社会を切り拓いてきた人々とメディア』: Buckeye the Translator


本編について語る前に、いきなり「訳者あとがき」を引用して恐縮ですが、汗

本書の翻訳は、1通のメールから始まりました。NTT出版の方からブログ経由で連絡をいただいたのです。こういう形で新しい仕事が生まれても、「ああ、そういうことってあるよね」ーー驚くほどのことではないと言われるくらい、ブログは普及しました。
(463頁)

本書の存在についても、いつもお世話になっているヨモヨモさんのブログにて知り、ソーシャルブックマーク経由ツイッターで中山さんの耳元をくすぐったいくらいに囁き煽った結果の一冊?

新作の名前は Say Everything で、副題は「ブロギングがいかにして始まったか、その現在、そしてそれが重要な理由」というもので、ソーシャルネットワーキングがもてはやれるところにあえてブログの歴史とその重要性を語る本のようだ。

..邦訳されないのかな。

スコット・ローゼンバーグの新作はブログの歴史物語 - YAMDAS現更新履歴

ブログで知った書籍が、ブログを始めてなければ出会うことのなかった方を通じて邦訳される、そんな時代。


僕が特に気に入ったのは「第4章 ブロガー・カタパルト エバン・ウィリアムズ、メグ・ホーリハン」とそれ以降に度々登場するブロガー(Blogger)、そしてメグとイブの「ブログ誕生」ならぬ「ブロガー誕生」物語。

子どもの頃から「自分で何かをしたい」と考え、25歳という若さですでに会社をふたつ立ち上げ、ふたつともたたんだ経験の持ち主イブは、「そろそろまたベンチャーを立ち上げるべきだろう」と考え1997年にカリフォルニア州へ移住し、サンフランシスコのバーで開かれた交流会パーティーで運命の出会いに出くわすのがメグ・ホーリハン。
意気投合した彼女との交際期間は決して長くは続かなかったが、その後も友人として起業の夢を熱く語り合い、1998年12月、ふたりはメグのアパートで起業し、雑多なメモを共有する為にイブが投稿ツールを開発する。

本当にシンプルなツールで、ブラウザでアクセスするとブログが表示され、その下にテキストを入力するボタンと「保存」ボタンがあるだけだった。
(140ページ)

まさにツイッターの原型を彷彿させる仕組みが産声を上げた瞬間!
ふたりは(いや正確にはエンジニア(ポール)を雇っていて三人体制だったが)投稿に使っているスクリプト(イブは「ブロガー」と呼んでいた)の製品化を考えだすもビジネスモデルを見出せず踏み留まっていた。
しかしメグが夏休みで数日休んでいる間に、イブとポールはブロガー・ドット・コムを作り、発表してしまう。
1999年はウェブログブーム初期の1999年は、ブロガーの他にライブジャーナルLiveJournal)等類似サービスが乱立するが、2000年3月にSXSWへ参加したのを境に、イブはブログ界を象徴するスポークスマンとなっていた。
ウェブログの人気が急上昇し、ブロガーサーバーにユーザとアクセスが雪崩れ込み、それに耐えれるよう資金を調達してスタッフとサーバを増強させ上昇気流に乗るイブとメグ。
しかし調達した資金はあっという間に底をつき、ふたりの言い争いまでつきなくなってしまう。
結果、2001年1月には最終手段として社員全員を解雇することになり、イブは個人ブログに「そして一人になった」と題する記事を投稿する・・

それでもウィリアムズにとって、自分ひとりでブロガーを続けるのはやめるべきだという理由はなかった。プライドという面もあっただろう。今後はブログが重要になるという信念があったからでもあろう。
(159ページ)

信念に応えるかの如く、ブロガーのユーザは増え続けた。その間、何とか最低限の支援を得るイブ。
そして・・出資者のひとり、ティム・オライリーに相談したところ、2002年10月にグーグルとのミーティングが実現し、グーグルから「ブロガーを買いたい」と言われる急展開。
2003年2月、ブロガーはグーグルに買収され、イブとメグなど古参メンバーは買収の恩恵を受ける・・


信念を貫いて、逆境に立たされようともくじけず持続させ、結果を出し、そこに安泰せず新しい場所へと身を投げ出すイブの精神に「やられたー」と感じるなど、「ブロガー誕生」物語にひたすら感動してしまいました。

ただやはり、ウィリアムズに大企業の水は合わなかったらしい。新しいことを始めたい・・・そう思う人間だからだ。
..
ウィリアムズはグーグルを退社し、また、新しい会社を立ち上げる。
(166ページ)

後にツイッターを誕生させるも、彼の性分なんだろう、今年の10月にはツイッターのCEOを退き「製品戦略に力を注ぐ」という辺り、第4章を読んだからこそ彼の人間性が少しだけ理解できる様な気がしたりして。


僕がブログの恩恵を受けたのは2004年の春、後にパートナーとなる仲間にムーバブル・タイプをベースとしたニュース・サイトを構築してもらい、そこで情報発信していた頃。
また、フルネームを冠した所謂日記をスタートさせたのは2007年の夏頃。
と同時に、ブログの仕組みを意識した論文共有サービスをスタートさせる。
こうしたブログ・ベースな生活を通じて、ウェブがなければ知ることはなかっただろうへんてこ優秀な人々との出会いを実現してくれた「ブログ」は、僕にとって本当に特別な存在だったし、今も今後もきっとその存在感は今のままであり続けるんだろう。
僕らがやっている某プロジェクトも賛否両論あるんだろうけれど、イブの様に信念を貫いて継続していかねばー、と強く初心思い起こした次第です。



ブログの更新頻度が劇的に落ち込み、ソーシャル・メディア系に没頭する日々が続いた2010年でしたが(2009年もか?!w)、時折「元気ないねー」と言われていたのはブログのせいかも。
僕にとってブログは元気のバロメーターであり、源なのかも。ちょっとそんな気が確信に近づいてきたりする読了後。


第4章以外では、ブログにどれだけプライベートな情報を公開するか、公開し過ぎた人の事の顛末が描かれていたり、メディアやジャーナリズムとの関係(これはツイッター本でも数多く同ネタ描かれていますね)など幅広くブログにまつわる内容があり、自分のブログを持っている方だけでなく、リード・オンリーな方にも、そしてツイッターに熱中する人にも、それぞれ関心あるネタが落ちているのではないかと思う一冊でした。どの人が、どのテーマに興味を抱き、どう思ったか、、是非ブログを通じて教えて下さいー。
>各位、

*1:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20100502/1272784821:title]