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献本御礼「Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」」


日経BP社の矢崎さま(@shigeaki_yazaki)より献本御礼。*1


先ず、書評の前に書いておこう。何故に私の様な普通のサラリーマンが、日経BP社より献本頂けたのか、その経緯を。


これは邦訳出るんじゃないかしら。


Y世代の個人ブランド化戦略指南書『Me 2.0』がアメリカで仕事をしたい若者必読の書らしい - YAMDAS現更新履歴

先見の目ある@yomoyomo氏のツィートに釣られた約1年前、ソーシャルメディアの正の作用に陶酔し、国内における普及・活用に思いを馳せていたX世代*2な私は、どうしても邦訳を読んでみたいという衝動に駆られ、発作的に著者@DanSchawbel氏へ Facebook を通じてコンタクト。


*3

今朝 @yomoyomo さんのブログ http://bit.ly/12CHOI を見て興味を抱いた「Me 2.0」の著者Dan Schawbel( @danschawbel )とFacebookを通じて知り合い、邦訳出版についてお話しをさせて頂いております。

..keitabando さんが著者に連絡を取った模様。


海外では今頃になって『○○ 2.0』な非IT系の本が続々出ているという話 - YAMDAS現更新履歴

私が行動したのはコンタクトを取り(英語力不足も祟ってw)ちょっとした挨拶を交わしただけ(挨拶を交わしてくれるだけでも大変光栄でした、Dan さま)。


この後、ちょっと大袈裟に騒ぎ過ぎた感ある Me2.0 の版権争いが出版社数社にて行われているとの噂を聞くも、当事者意識のない私としては「こりゃいずれ邦訳を手にすることは約束されたかもー」と一安心しつつ、洋書を購入してブログ仲間たちと大いに盛り上がり、すっかり Me2.0 のことは忘れ去ってしまう。。汗


しかし!水面下では、いまこの時が来るべく然るべき方々が用意周到に駒を進めていたとは。。
先月(4月)中旬、思わぬ朗報Twitter で耳にする。あの「Me2.0」邦訳が出版される、と!

Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」

Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」


内容紹介
大ベストセラーとなった『FREE』が、これから勝者になるための企業戦略を説いた本だ
とするならば、この『Me2.0』は、これから勝者になるためのパーソナルブランディング
略を説いた本だ。
この本は来たるべき「ダイレクトコミュニケーション」の時代を予言した本なのである。
―― 土井 英司 「監修者あとがき」より


◆ツイッター、ウェブサイト、ブログで「自分の価値」をアピールする!
ツイッター、ブログ、ウェブサイト――インターネットは、いまや「実名」で自分らしさ
や強みを表現し、直接、企業や個人同士がビジネスを展開する場になってきています。

他人にはない自分の価値を「自分のブランド」として認識して、ツイッターやブログとい
ったソーシャルネットワークを通して、多くの人に認識してもらう。肩書きや目標を問わず、
すべての人が価値ある自分ブランドを持ち、それを堂々と掲げていく――それが
「Me2.0」です。

一方、ソーシャルネットワークは単なる道具でしかなく、自慢話と自分をマーケティング
することは別物です。本書は、具体的なエピソードも豊富に紹介しながら、パーソナルブ
ランディングに不可欠な、冷静の自己分析と地道な日々の活動・努力、心構え、相手との
接し方、「本物の自分」をきちんと打ち出していく方法を説明していきます。就職、起業、
キャリアづくりにどう結びつけていけばよいのかもわかります。

就職活動に励む学生、キャリアづくりの考えている社会人だけでなく、ツイッターやネッ
トでどう自分を表現していくかに悩んでいる人にも、ぜひ読んでほしい一冊です。

◆本書は、米国で話題の「ネット時代の自分ブランディング」のベストセラー
本書は、著者自身が、自分の経験をつづった「パーソナルブランディング・ブログ
(Personal Branding Blog)」が基になっています。原著『Me2.0:Build a Powerful Brand to Achieve
Career Success』は、New York Times誌(2009年3月号)でも、「Putting Yourself Out There
on a Shelf to Buy」の記事で紹介されました。
著者について
著者紹介
ダン・ショーベル(Dan Schawbel)
若者のためのパーソナルブランディングの第一人者。EMC、リーボックライコス
ロージャック、テックターゲットなどで8年にわたってマーケティング職を経験。地域特化型
ソーシャルネットワーク企業エコー・マイプレイスでアドバイザーを務めるほか、個人や企業
ブランディングも支援している。グーグルのマーケティング講演シリーズでは、初回
の講演者のひとりとして招かれた。自身のブログ「パーソナルブランディング・ブログ
(Personal Branding Blog)」はアドバタイジング・エイジ誌が選ぶ世界のマーケティング
ブログ100選の常連であり、フォーブス誌、ロイター、シカゴ・サンタイムズ紙にも配信
されている。http://www.personalbrandingblog.com/




監修者紹介
土井 英司(どい えいじ)
慶應義塾大学総合政策学部卒業。ゲーム会社勤務を経て編集者・取材記者として修業。
2000年にAmazon.co.jp立ち上げに参画。数々のべストセラーを仕掛け、「アマゾンの
カリスマバイヤー」と呼ばれる。2004年、エリエス・ブック・コンサルティングを設立し、
出版を武器とした個人ブランドの支援活動を展開。「ザ・プロフィール講座」「10年愛される
『ベストセラー作家』養成コース」などの人気講座を主宰する。毎日送られるメールマガジン
「ビジネスブックマラソン」は2000号を超え、読者数は4万8000人を突破した。現在は、読売新聞
「ビジネス5分道場」や、日経BPネット「キャリワカ」でも連載中。自身の著書『「伝説の社員」
になれ!』(草思社)は10万部を超える。http://eliesbook.co.jp




訳者紹介
伊東 奈美子(いとう なみこ)
東京外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業。IT関連企業で広報・マーケティング業務
に携わったのち、翻訳家に。訳書に『グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる
企業戦略』『広告でいちばん大切なこと』(以上、翔泳社)、『リーダーシップ・チャレンジ』
『リーダーになる[増補改訂版]』『自己信頼[新訳]』(以上、海と月社)などがある。
http://nadac.jp


しかも、噂を聞きつけた時点で、既に最高の舞台が整っているという驚き!
「アマゾンのカリスマバイヤー」土井監修、って。。滝汗


*4

今見たら、amazonランキングで書籍「Me2.0」が1位でした!

*5

きた!『Me2.0』、村上春樹1Q84』を抜いてアマゾン1位返り咲き!


yomoyomo氏が本書を知るに至った渡辺由佳里さん(@YukariWatanabe)も、お礼がてらご報告をすると、、



*6

注目されてますね。ブログでご紹介したときから日本でも売れると思っていました


、、Twitter 恐るべし。汗


さて、本題。


本書は、昨今の米国事情を鑑み、就職や起業を思い悩んでいるY世代をターゲットに、ツイッターやブログ等のウェブサービスを戦略的に活用してパーソナルブランディングを確立して就活や起業を勝ち取ろう!その術を、オレの経験とマーケティングの知識に基づいて、手取り足取り解説し、「あなた」というブランドを是非構築して欲しいぜ!という内容である。

ビジネス上のマーケティング用語(4PやSWOT等)を、自分ブランドのマーケティング戦略に当てはめたり、WordPress でブログを立ち上げるコツや、ソーシャルメディアを活用したPR方法等、著者の経験に基づいた手法が「これでもか!」とウンザリするくらいにw描かれていて、読了後は非常に満腹感が。w

本書が出版されたのは2009年3月。日本でもブログやミクシィが大流行しており、もし今すぐ改訂するならば、ツイッターと Ustream 、そして iPhone を活用した事例が盛り込まれて、より日本人受けする内容になっていてもおかしくない。日本ではあまりうまく利用されていない(と思われる)フェースブックやリンクトインを事例に取り上げている本書は、日本人には馴染み難い・理解し難い内容かも知れない。
発売直後にもかかわらず、既に多くの書評を目にするが、皆一様に「米国らしさ」について言及している。

が、それでも本書には、日本人ならではの受け入れ易いエッセンスが随所に見受けられるので、そこにハイライトを当て、私自身の経験や思いを綴ってみたいと思う。

誰もがその人なりの資質と無限の可能性を持っているーーもちろん、あなたも。しかし残念ながら、ほとんどの人は手遅れになるまでそのことに気づかない。低空飛行のキャリアに甘んじたくないなら、「並み」の人生を送りたくないなら、本書を開いて欲しい。..
(70頁)

SMAP/槇原敬之の「世界に一つだけの花」よろしく、私たちは人それぞれ違った人生を歩み、性格や印象や趣味や好みや容姿や、、全ての面で異なった「その人なりの資質」を持ち合わせている。そして「その人なりの資質」には、無限の可能性があるのだが、それに気づかず、或は気づいていたとしても手を打つ時間がないと嘆いたり、どうやって可能性を追求すれば良いのか分からないとお手上げ状態のまま、可能性を気にしつつも日々を過ごしてしまっているのではないだろうか。そう、私自身もそうかも知れない。

私たちは、ついつい自分の興味範囲内で、その分野で活躍する面々の姿を眺めては、「あの人たちは特別。所詮自分には、、」と落胆しがちである。憧れる彼ら彼女らの活躍から勇気を与えられても、それは一時。。何かを始めようと思い立った瞬間、何故か最初の一歩を踏み出すことに躊躇してしまいがちである。「自分には真似できっこない、あそこまで出来るワケがない」と。その裏には「失敗したら恥ずかしい、もしかしたら一生レッテルを貼られて非難されるかも知れないし、落ち込んで這い上がれない程精神的ダメージを受けるかも知れない」というネガティブな考えが一つ大きな要因ではなかろうか。

しかし、、想い憧れることはやっても、比較するのはもぅやめにしませんか。
彼らは彼ら。わたしは、わたし。
自分に在り、他人にない何かを見つけ出し、それを差別化できる自分ブランドとして、オンライン・サービスをフル活用し、オフラインにつなげる。
こうした正のスパイラルをイメージし、それを実行に移すに必要なプロセスを体系的に取りまとめ、著者の失敗も成功も含めた経験に即して、同じ想いの人々に勇気を与えながらパーソナルブランディング構築の手法を描いたのが本書であろう。


勿論、今のあなたは Twitter は使ってる(しかも大いに使い、楽しんでいる)。ブログも(Twitter を理由に更新頻度が以前より落ちていると云う言い訳は聞き飽きたがw)書いてるだろうし、ブックマークは、はてなや delicious を利用してソーシャルな活動にコミットしてると自負してるだろう。
Facebook や LinkedIn は、あまりログインしてないかも知れないけど、アカウントは取っていざという時に備えていることだって私は知っている。

だけど、、何かうまくいっていないと感じているのも事実ではないだろうか。
ブログやソーシャルメディアを使いこなしている筈なのに、(この恐ろしい質問)「あなたは一体何者?」に明確に答えるとなると、そう、居心地の良い Twitter に逃げ込む衝動に駆られることすら私は知っている。何せ、私だってそうだから。


自分ブランドを確固に形成している強者は沢山居る。
本書を読了したタイミングで、何の巡り合わせか「カーリル API コンテスト」なる Ustream 中継に参加することが出来たのだが、審査員である「世界で一番小さなデジタル放送局 KNN(KandaNewsNetwork)」の神田さんや、「インターネット等の電子メディアの学術利用をテーマにした1998年創刊のメールマガジン「アカデミックリソースガイド(ARG)」の岡本さん(id:arg)など、まさにMe2.0の先駆者と云えるだろう。し、辺りを見渡せば(今で云うなら、自分がフォローしている Twitter アカウントを見渡せば)多くの「自分ブランド」を確立した人々が存在することに気づく。


だけど、、何故か神田さんや岡本さんなどと云った方々と違って、自分は至って普通の人に変わりない、、
そう思い悩んでいる方にとって、本書は「先ず自分は何をすべきか」の第一歩を踏み出す勇気を与えてくれる筈だ。


何かを見つける、、これが大変な作業だろう。
私は、答えはニッチの中にある、と考える。
他人と同じ土俵では、そう、ご察しの通り、始める前から結果は見えている。
例えば、私なら「オープン・アクセス」という領域。
オープン・アクセスという言葉の存在も意味も知らぬまま、その領域に飛び込んでしまったが、とは云えこの領域には専門知識を持った識者が相当数居る。
素人の私には、片足を突っ込みかけた時点で「降参><」といったところだが、真正面から立ち入っては歯が立たない。
ならば、よりニッチな方向へ進んでしまおう、、そんな思考を繰り返し、前人未到の領域を草かき分けて進んでいくしかない。
id:quzy さん風に云えば「(真正面からでなく)斜め45度」からが良いのかも。


そしてもう一つ、大切なメッセージ。
何処かで、何度か聞いた様な台詞だけど、、

たとえ失敗しても新しい経験をたっぷり積めるし、スキルを磨き、失敗から学ぶこともできる。短時間でたくさんのことを吸収できるので、次の機会にはもっとうまくやれるだろう。
(131頁)

現在進行中のプロジェクト(My Open Archive や Open Access Week、サイエンス・コモンズ翻訳プロジェクト)は、敢えて云うなら、この精神に支えられていると断言出来る。
いやもっと言えば、過去プロジェクト(Internet Privacy Consulting や AntiPhishing 、そして壮大に大失敗した二匹目のドジョウw AntiBotnet)もこの精神だった。


私には、オンラインを中心とした諸々の活動を通じて、得ることは数えきれない程あるとしても、失うものなど何もない(と信じきっている)。
活動を通じて多くの知的でパワフルで、日常の生活では絶対に出会うことのない人々と出会い、その出会いから次なるプロジェクトが産み出される。
仮に失ったとしても、金銭的に痛手を被る訳でなし、仮に悪評が付いたとしても、ポジティブでさえいられれば、その失敗をしなければ学べない貴重な体験を積めるだろう。
私が唯一失うと実感するのは、それにコミットしていた時間。。
時間は貴重だ。時間を失うのが怖くて勇み足、、気持ちが分からなくはない。
ただ、何もしなくても同じ時間が過ぎ去っていく、、ならばその時間をどちらに使うか、が判断の決め手になろう。

まして、、
私の(成功したとしたら、その成功も)失敗を気にする人など、ほんの一握りの人々。
自分さえ気にしなければ、すぐに開き直り、失敗から経験したことを忘れさえしなければ、ガンガン新しい何かにチャレンジできるのが今の時代ではなかろうか。


、、そんな勇気を、忘れ去りそうになっていた初心を思い起こしてくれる一冊として、約一年前に洋書を手にした時の「邦訳読んでみたい」を思い起こしながら読了した。


今回、Me2.0 を読むキッカケを下さった、渡辺さんとid:yomoyomoさんには改めて感謝を申し上げます。お二人がブログで言及し、ツイートされてなければ、僕は邦訳を読む機会が一生なかったかも知れません。

そして、日経BP社の矢崎さん、豪華スタッフによる邦訳出版、発売前からアマゾン在庫切れになる人気振り、ありがとうございます/おめでとうございます。
献本頂いたお陰で、発売直後にアマゾン在庫切れの新書をゴールデンウィークにゆっくり読むことができたばかりか、矢崎さんが他に献本された方々の書評ブログを通じて新たな出会い新たな発見がありました。。ありがとうございました!

*1:via 宅急便w

*2:(Gen X):1965〜1981年前後に生まれた世代。社会制度やしきたりを冷めた目で見ている人が多く、ワークライフバランスを重視する傾向がある。一般に、ベビーブーム世代よりはテクノロジーにくわしいが、Y世代のように子どもの頃からインターネットに親しんでいたわけではない。Y世代(Gen X):1982〜2001年前後に生まれた世代(訳注:ミレニアム世代ともいう。研究者や国によって定義は若干異なる)。自分らしさや自己表現を重んじ、テクノロジーに熟達している。職場に対する要求が多く、人生をとおして何らかの価値を創造したいと強く願っている。(314頁)

*3:http://twitter.com/keitabando/status/1910114089

*4:http://twitter.com/project_Me20/status/12867418424

*5:http://twitter.com/eijidoi/status/13006870157

*6:http://twitter.com/YukariWatanabe/statuses/12905334398