サイエンス・コモンズ紹介ビデオをCCLに基づいて翻訳して頂いたのでご紹介

サイエンス・コモンズ紹介ビデオをCCLに基づいて翻訳して頂いた

*1

ウェブはこれまでに文化を変え、商取引をする手段を変え、広告を打つ手段を変え、エンターテインメントの手段を変えてきました。しかし科学のほうでは、まだほとんど影響を受けていないんです。

この頃ではウェブを使えば、あっという間に必要な情報が見つかり、世界中の本などの題材がウェブから手に入るようになりました。科学者たちもやはり同じように、それを共有圏に置いて、探せるだけのものを探し出すようになるはずです。

研究者や医師が研究の整理整頓をすると、えてして起こりがちなのは、その多くが切り離された貯蔵庫、なかでも外に開かれていない建てっ放しの貯蔵庫に、置かれてしまうことです。これは単にいままで情報をそのように保存してきたというだけの理由です。世界中にはこのような科学研究の過程を進めることができる人がいるのに、かれらはそこにアクセスできない。外からはアクセスできないのです。

サイエンス・コモンズは非営利のプロジェクトです。わたしたちが目指しているのは、ウェブの仕掛けを、文化に生かしてきたように、科学に生かそうというものです。

サイエンス・コモンズにできることは、研究の流れをいままで以上に円滑にすることです。

科学者たちはあらゆる方面の資料から情報を集めているという意味で、最高のリミックスの達人です。そしてかれらはどうすればこの蓄積された知識がうまく働き合うかを分析しようとしています。わたしたちは、ウェブのコモンズ(共有圏)にそのデータを収納したいのです。そうすればほかの利用者もますます利用しやすくなり、新しい実験や新しい発見が知れ渡り、それでいて研究を管理する人、一部を管理する人と分けることができます。

わたしたちはなにも、複合薬、医薬、抗剤などの、知的財産権に割り込もうというのではありません。しかし、これらを所有する企業でさえも、これから発見が期待される基礎研究については、共有したほうが意味があるのだと認めはじめています。

システムとして、大事な発見については出てくる確率を増やしていき、すでに使い古しとなったとみられる情報が出てくる確率は減らす仕掛けを尤度関数をつかって整えれば、人体や医薬にかんする画期的な発見をとらえる確率はもっとも高まるでしょう。

ここでは、わたしたちの心は貢献するということで満たされていて、知識が共有されるとき、ものごとはずっと早く進むようになるのです。


ジェシー・ディラン監督「サイエンス・コモンズ」紹介の短篇ヴィデオ - 合同会社翻訳オフィス駒田

Jesse Dylan(will.i.amのビデオクリップ「Yes We Can」の監督)による動画(CC-BY-NC-ND-3.0ライセンス下で提供)


Jesse DylanがScience Commonsの理解を容易にする動画を作成 - Joi Ito's Web - JP

John Wilbanksとaki177から受け取ったメッセージ、それを伝えるのこそ私の努めと信じて発信

いつも旬なウェブ関連ニュース翻訳で大変お世話になっている合同会社翻訳オフィス駒田のid:aki1770さんに翻訳をリクエストしたところ、当該ビデオのライセンスに従って翻訳して頂きました。

この翻訳はkeitabandoさんのリクエストにお応えして、とくべつに作成しました。すばらしいヴィデオです


ジェシー・ディラン監督「サイエンス・コモンズ」紹介の短篇ヴィデオ - 合同会社翻訳オフィス駒田

aki1770さん、本当にありがとうございました!!


尊敬する伊藤穰一さんのエントリ*2でビデオの存在を知り、咄嗟にある方へLinkedInの「Send a message」機能を使って「Nice Video」と囁いたんです、、


そうしたら…ものの数分後に、ある方、、そうある方とは、、Science CommonsのVice PresidentであるJohn Wilbanksからメールで返信が、がががウヒャ━━━━ ━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━━━━ !!!!!


「こいつはunder a CC licenseなんだから翻訳しちゃってくれよ」とかなんとか。。


早速呟きました「[Twitter / keita bando: 誰かこれを日本語に訳してくれないかい(懇願) htt ...」。
アドバイスも頂きました「Twitter / kanako, marimo: @keitabando そんなあなたに字幕.in h ...」>カニちゃん、ありがとう
でもその時、やはり咄嗟に思い浮かべたのがaki1770さん。大変お忙しい中、快くご対応頂き、本当に本当に感謝です。


閑話休題


改めて、ですが、僕は「眠っている学術論文や研究成果を投稿・共有するサイトMy Open Archiveを運営しています。
研究成果は勿論、その研究過程で判明しまとまったレポートが、クリエイティブ・コモンズのライセンスに従って公開され、オープンアクセスが実現されたら、世界は一体どれだけ科学も医療も技術も知識も加速するだろう、、こんなことを妄想しながら、近年オープンアクセスが進んでいる既出の論文に対してではなく、未だ大学や学会や研究室や、そもそも個人のハードディスクで眠っていたり埋もれていたりしている学術情報が共有されることを願い、サイトを運営しています。

オープンアクセスの日には、僕の想いを短い時間と拙いプレゼンテーションに込めて、語りかける非常にありがたいチャンスを頂きました。*3
この時、陰ながらメールで激励してくれていたのがJohn Wilbanksでした。


日本には未だ馴染みのないサイエンス・コモンズですが、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンが中心となって、近い将来業界関係者にも認識が高まっていくのではないかと期待しています。

…サイエンス・コモンズの動きが日本でも必要ではないか

そこで、論文やデータを研究者の中で共有するために、CCの仕組みやCCと似たような仕組みを使えるように推進しているのが、米国CCのなかの一プロジェクトである、サイエンス・コモンズです。


Creative Commons Japan - クリエイティブ・コモンズ・ジャパン - news: サイエンス・コモンズの注目度が上昇中!


そんな中、この紹介ビデオを非常に優秀な翻訳者の元、ここにご紹介できるのは、そう、感無量。


John Wilbanksにも、日本の片隅でサイエンス・コモンズのコンセプトに熱くなっている僕の気持ち、伝わるかな。。


ご協力頂いたaki177さんには本当に感謝です。
彼のエントリに、英文も記されていましたので、こちらも全文引用させて頂きます。
どうぞご覧下さい。

Web has transformed culture, has transformed the way we do commerce, has transformed the way we do advertising, has transformed the way we do entertainment. But, science has been very little effected.

You used to be able to get on the web and find relevant information pretty quickly, and you used to able to world books and other materials off the web. Scientists can do so they trying common-area, all they can search.

When researchers and doctors do the re-sort, what they end up finding is a lot is in separated silos, some are private silos, some are silos just been built because that's been where people store the information. People around the world who could make the progress in scientific research don't have access to them and public present access to them.

Science Commons is a non-profit project, and we're trying to do make web work for science, as it wrought for culture.

What Science Commons can do is to make research flow more easily.

Scientists are the ultimate remixers, they're taking information from multiple different sources, and trying to analyse it in, say, how this resources work together. So we do wanna get that data off in a commons on the web, so other users can use it for new uses, new experiments, new insights, being still give people who wants some control, ability to keep some that control.

We're not trying to interfere with a WIPO ownership of compounds, drugs, devices, but even these companies recognize that the upstream basic research they lay to be discoveries need to be shared.

If we can systematically increase the chances in making big dicoveries and decrease the likelihood the word we're knowing information if we should be using, that's the best chance we have to get these breakthrough that I am standing on bodies and on drugs.


ジェシー・ディラン監督「サイエンス・コモンズ」紹介の短篇ヴィデオ - 合同会社翻訳オフィス駒田

いつかは、こうして巡り逢えたお二人にもリアルにお会いしたいなぁ、とかなんとか。

*1:本来は[http://blip.tv/file/1319678/:title=こちら]の映像が翻訳対象ですが、多少違う同じものがYouTubeにありましたので、そちらを貼付けで使用させて頂いております

*2:[http://joi.ito.com/jp/archives/2008/12/12/005351.html:title=Jesse DylanがScience Commonsの理解を容易にする動画を作成 - Joi Ito's Web - JP]

*3:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20081024/1224796877:title=SPARC Japan セミナー2008 【Open Access Day 特別セミナー】の講演映像公開。思い込みの失敗から学び、そして得たもの。 - 坂東慶太のブログ]