「削る」ことの大切さを学ぶ

id:bellboと新デザインの初回打ち合わせで彼から投げかけられた力強い言葉。


「削りましょう」


単にロゴをつくるわけではない、単に現状維持でガワを被せるだけじゃない。
手荒だが時間がかかってもゼロベースでデザイン設計して再構築しましょう、ということでスタートした初回打ち合わせ開始から仕様決定までの間は、薄っぺらな自分との闘いが続いた。


サービスを提供する側の視点からユーザ側の視点へのギアチェンジ。


本当にこれはユーザにとって必要なのか?
要らないんじゃないか?
むしろない方がより良いのではないか?


自(他)問自答にギアが噛み合い、加速し始める。
同時に、ここには信頼というベースがしっかり根付いているからこそ同じ方向を目指していけるんだという再認識もしながら。



1つ1つの項目と睨み合いながら、どんどん削ぎ落としていき、みるみるうちにシンプル化してゆく。
一瞬何か忘れ物をしたような錯覚に陥るが、目は直ぐ覚める。


「削る」ことの大切さ。

サービスの個性を作るのは、何をつけるかと同時に、何をつけないか、何を削ったのか、ということがとても重要だ。そして、付けたものに比べて削ったものについて論評されることは非常に少ないために、削る事の重要性はあまり注目されていないように思う。「考えうる限りの機能をくっつけたフルスペック製品」みたいなものを考えるのは案外誰でもできるものだが、不要なものをばっさり切り捨ててユニークなものを作り上げる事ができる人は少ない。


削る - jkondoの日記


今回の全面リニューアルは「削ることの重要性」にとても注視した。


実は、機能は殆ど変更していない。
だけど、削る議論をした結果、見違えるサイトに変身した。
勿論、削る議論後のid:bellboによるデザイン力に依るところが大きい。これは言うまでもない。


完成したのは極限まで追求した結果のシンプルさは何を訴えるだろうか。

Simple: simplicity is powerful.


Google's Design Guidelines


シンプルであることは強さである。


今回の削った結果にユーザがどのような反応を示すか、耳を澄まして訊いてみようと思う。