信頼に基づいたウェブサービスを目指して

自分のことを引用して頂きながら、不特定多数の方へ向けられたメッセージ。


これまでは、publicとprivateが完全に分けられていたけれど、リアルとウェブの間を自由に行き来できるようになった現在、もう少しこの境界が薄くなってもいいじゃないですか。

もういっそのこと、一気にオープンにしてみませんか?


もういっそのこと、一気にオープンにしてみませんか? - Keep Looking, Don’t Settle 〜英語で読むIT最新トレンド〜

そして、不特定多数へ向けられたんだろうけども、何だか今の自分にうまくヒットしたメッセージ。

たぶんOpen-IDとかDataportability.orgのような活動の延長線上で、顔の見えるネットワークへ向けた技術開発や制度整備は進むことになるだろう。


顔の見えるネットワークへ - 雑種路線でいこう


個がよりオープンに情報を発信していった先に、信頼が芽生え、その信頼が技術に下支えされて人間関係が形成されていくんだろうなぁ。

実社会でも、重要な情報は人脈をたどって得られる固有名詞つきの情報だ。「あの人のいうことは聞いておこう」というように、意味は人に付随しているので、セマンティック・ウェブは人間のネットワークになるだろう。


日本のウェブが中国に抜かれる日 - 池田信夫 blog


みんなが模索しているウェブ3.0とは、池田さんが予想するこんな世界のこと??

そして、次のウェブを征するのも、やはりGoogleなのか…

たぶん Social Graph で一番儲けるのは Google だと思うんですよ。連中は XFN をクロールして巨大なグラフを構築し、ネット上の人間関係をもデータベース化し、それを使った新しいモデルの広告ビジネスを打ち出してくるでせう。 Brad Fitzpatrick がそういう甘言で Google 経営陣を唆したに違いないと私は勝手に想像してるんですが。でも Facebook はデータを抱え込んで自分で利益をあげようとしてるんで(現時点では必ずしもうまく行ってるわけじゃないけど)、Open Social とかを使った綱引きが繰り広げられてると。…


Rauru Blog » Blog Archive » Social Graph を作る


Googleに負けるのが悔しいとか結局Google様かという議論をするのではなく、OpenIDやOpen Socialといった仕掛けに抵抗するのではなく、うまくウェブの波に乗るのが懸命、ということなんだろう。


その点、Diggの動きはイイ感じ。
Diggの行動を観察すれば、国内サービスが目指すべき方向がぼんやり見えてくる気がする。

DataPortabilityプロジェクトに新たな支持者としてDiggが加わり、今日(米国時間5/1)同社ブログで、見えない部分での拡張を3種類行ったことを発表した。

XFNとhCardの実装とサポートの強化が行われ、他のサイトからDiggの友人に関する情報をアクセスしやすくなる。また、RDFを追加することによってサイトのページをセマンティックウェブへの対応を強化した。


TechCrunch Japanese アーカイブ » DiggがDataPortability標準を採用へ

日本に目を向ければ…やはり「はてな」がこの分野を独走しそうな感じ。

現在の「はてなブックマーク」や「はてなスター」は、人と人との関係や絆を深いものにしてくれる。
僕にとっては使い方次第でこれだけでも十分満足なんだが、はてなが次に創りだしてくれる、より人々の関係を視覚化してつなげてくれるNextに期待したい。

…京都に来てからはてなブックマークの作り直しをしています。

ここまでがリニューアル時に追加できれば良いかなと思っている機能ですが、その後はもっと大きなシステムを考えています。こちらは少しもったいぶって、まだ内緒ということにしておきます。


はてなブックマークの作り直しについて - naoyaのはてなダイアリー

先ずは、はてなブックマークかな。
より人と人(や情報)とをつなげるサービスを創造してくれるのだろう、と期待しています☆



でわ、本日の名文。

「ニューエコノミーはテクノロジーにはじまり、信頼に終わる」
ニューエコノミー勝者の条件―ウィナー・テイク・オール時代のマーケティング10則(一八五頁)


信頼は…金では買えないし、ダウンロードすることもできない。…それはゆっくりと積み重ねられていく。しかし、失うときは一瞬だ。
アラン・ウェバーは…「ニューエコノミーの最も重要な仕事は、対話を生み出すことだ。…自分の正体を他人に明かすことだ。…信頼性、個性、誠実さ。つまるところ、対話が信頼につながるのだ」
ニューエコノミー勝者の条件―ウィナー・テイク・オール時代のマーケティング10則(一八六頁)

やっぱり最終的にはリアルで大切なものと変わらないんだな。
信頼。
信頼が人と人とを結ぶ。
今更当たり前かも知れない感想だけど、ウェブは顔が見えない世界だけに、個の発する信頼が拠り所なんだろうし、この信頼こそが次なるウェブ(3.0)を制するキーになるんだろう、か。