広く浅い海へ飛び込み、その後ゆっくりと深く居心地の良いところを見つけて潜っていくファースト・ペンギンがイメージ

先ずは広く浅く(笑)気になる知らない言葉に触れ調べる、が基本方針。
ただ、広くと云ってもニッチな分野を広くなので、波乗りできるエリアはおのずと限られてくる。

今日のエントリは前回*1の続編な感じで…。

…米国国立医学図書館が策定し、学術論文出版の世界でデファクトスタンダードとなっているNLMdtdに準拠したXMLファイルだ。こうしたファイルを作成することで、検索用データを他の2次情報データベースなどに提供することが容易になることや、将来論文データ構造のスタンダードが変わったとしても、その変換手法が簡便に入手しやすくなることが期待できる。また、簡単にPDFやhtmlに変換できる…


英文論文誌着々電子化、編集・公開作業を効率化へ 2008/03/31(月) 13:06:25

何々?
「学術論文出版の世界でデファクトスタンダードとなっているNLMdtdに準拠したXMLファイル」?


NLMdtdに準拠したXMLファイル、とは??

米国医学図書館(NLM)は,6月10日,雑誌論文の電子的な出版・保存・交換に係る標準モデルとして「雑誌出版DTD」と「保存・交換DTD」の2つのDTD(文書型定義,注1)を発表した。

(注1)Document Type Definition。汎用マークアップ言語であるSGMLXMLは,どのような要素をどのようなタグを用いてマークアップするかは用途に応じて任意に決められる。それを決めるのがDTDの役目である。(参考:アスキー デジタル用語辞典)


E096 - NLMが電子雑誌論文の出版・保存・交換に関する標準モデルを発表 | カレントアウェアネス・ポータル

6月10日と云っても2003年のこと。

NLMとは米国医学図書館のことだったのね…(汗)。
で、その米国医学図書館が提唱したDTD(文書型定義)が業界標準ということで、それに準拠したXMLってことか…
#何だ、、文字通りってやつじゃないか(凹)。X-(

で、 SPARCセミナー*2冒頭で司会の永井さん(日本動物学会)がおっしゃておられていたのは以下のことだったのか…ようやく状況把握。。

最近、海外大手出版社では、NLMdtdに準拠したXMLファイルに対応するため、電子ジャーナルのプラットフォームをリニューアルしている。またネイチャーやニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンなどでは、既にeXtylesを使用して掲載論文の質向上に取り組んでいる。

一方、日本を見てみるとJ―STAGEはXMLを受け入れられる体制にはなく、また科研費研究成果公開促進費は未だに出版物ベースの考え方にとどまっている。


英文論文誌着々電子化、編集・公開作業を効率化へ 2008/03/31(月) 13:06:25

ってことは、日本化学会の新システムは、国内のアーカイブ関連ウェブサービスがこれから追随するであろうファーストペンギンな存在ではないか!

http://d.hatena.ne.jp/bokuno-nou/20070410/1176208269:image=http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/b/bokuno-nou/20070408/20070408141810.jpg

…英語圏では、"勇気を持って新しいことにチャレンジする人"のことを「最初のペンギン(first penguin)」と呼ぶことがあるそうだ。…


『First Penguin』に。 - First Penguin : ファースト・ペンギン

id:bokuno-nouさん、いつも楽しくエントリ拝見しています。先日は☆をありがとう。:-)


話、戻します(笑)。


で、やっぱり前回エントリで取り上げたeXtylesは立ち往生しつつ気になる存在なので、エントリアップ直後に☆とコメントを付けて頂いたid:gintacatさんと一緒に情報の海を航海し始める…も、宝の島は見つからず…:-(


一方、eXtylesに似通ったWord用アドインを発見したのでメモ。

米国医学図書館(NLM)が雑誌論文の電子的な出版・保存・交換に係る標準モデルとして定めたNLM DTDに対応したオーサリング・ツールを、Microsoft社がMicrosoft Word用アドインとして作成しています。


Microsoft、NLM DTDに対応したWord用アドインのTechnology Previewを公開 | カレントアウェアネス・ポータル

Microsoft自らがアドイン公表?

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=09C55527-0759-4D6D-AE02-51E90131997E&displaylang=en:image=http://img.microsoft.com/downloads/img/products/4289AE77-4CBA-4A75-86F3-9FF96F68E491.gif

This Technology Preview release of the Article Authoring Add-in for Microsoft Word 2007 provides authors of scientific articles with the ability to read and write files from Word 2007 into the XML format used by the National Library of Medicine for archiving articles in the U.S. National Institutes of Health (NIH) free digital archive of biomedical and life sciences journal literature, PubMed Central.


Download details: Article Authoring Add-in

しまった!X-(
今使ってるASUSTek ノートPC EeePC 701/4GA/512M/JPN/Win/B EeePC 701/4GA/512M/JPN/Win/BにはWordがインストールされていない!(インストールする気がない)。
のでお試しできない!


G.W明けたら職場のWinPCで実験だな、これは。
どなたか興味ある方は実験報告よろしくでーす。:-)



…と云うことで、2日に渡ってSPARCセミナーを振り返り、気になる電子ジャーナルのXMLについて広く浅く調べてみたんだけど、id:simpleAさん風に「何が言いたかったか」というと…

自分の知らない世界、でもとても興味ある世界に、予備知識なしで飛び込んでみてウェブサービスなんかをプロトタイプでリリースしてみたりして所謂アウトプットをブログでオープンにしてみると、必要な知識がどんどん自分をめがけて吸い寄せられてくる感じで、その情報に軽くでもタッチしておけば、またどんどん情報や人と会うチャンスが雪だるま式に増えてくるから、何かを始めようとする時に、事前リサーチして「これは誰かがやっているから駄目だ」「こんなことやっても誰も評価してくれない」と躊躇ってる時間があるのなら、興味があるんだし、やってもローリスク、得るものの方が大きくって仮に今回失敗したとしても、十分次に活かせる何かを掴み取ることができて、そんな体験こそ価値あるんだから、みんな色々やってみよー、ってこと。

どう?id:simpleAさんな感じ?
…いや、長過ぎる…全然シンプルにまとめていない…というのが目下の課題です。:-(


さーて、、この後は、広く浅く、から、どんどん深いところへ潜っていくよー。

*1:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080504/1209878034:title=日本化学会(の林さん)とInera Inc.(のeXtyles)が気になる - 坂東慶太のブログ]

*2:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080427/1209245286:title=第 1回 SPARC Japan セミナー2008「研究成果発表の手段としての学術誌の将来」に参加した - 坂東慶太のブログ]