LibraryThing考察


世の中には知らぬことの方が多い。だから無知を恥じるな。
今から知っても間に合うし、学ぶ意欲さえあれば追い越すことだってできる(高速道路論)。
スタートラインは皆違う。
むしろ学ぶ喜びを楽しもう。
そこにはたくさんの情報と人との出会いが待っている。今なら情報と情報、人と人とのつながりまで知ることができるのだから。


…と、のっけからタイトル無縁の意味不明発言でスタートするのはワケがある。。
今更ながらLibraryThing。そんなのとっくの昔に話題になったじゃないかとお叱りを受けるかも知れない、と思いつつ興味津々にウェブを徘徊していたら、久しぶりに自分の無知さ加減を痛感したと同時に、とってもいっぱい短時間で知ることができたからだ。色んな人にも出会えた。
何か最近こんな気持ちばかり続いてるよ。知らないってこともイイことだ。ウェブには調べきれない程の情報がある。

いま、世界は(以前とは)まったく違う。それは、君たち一人ひとりが世界中のどんなことについても「情報を得る力」を持ったからだ。私が学校に通っていた頃と、本当にまったく違う世界だ。サーゲイ・ブリン (グーグル共同創業者)

Today, the world is very different, because each of you has the power to get information about any subject in the world. And that is very, very different from when I went to school. (Sergey Brin)


【第五回】 「普通であること」に埋没しない個を - プレジデント

これを読んだ直後だったからだ、きっと。

「パパがこどもの頃はな…」と今しか知らないこどもにメッセージを送っても、きっと大人になるまで意味が分からない、ってパターン多いけど、ナナゼロ世代の僕のように時代の変革を跨いだ人にはストレートに伝わる感じる、そしてそのありがたみを享受して何かに活かせる最後の世代なのかも知れない。


さてさてさて、本題(笑)。


キッカケとなったエントリから先ずは引用。。

米国の図書館関連情報誌、Library Journal誌は毎年、図書館界を動かしたり、揺るがすような取り組みをしている人("Movers and Shakers")を選んでいますが、このほど2007年の"Movers and Shakers"が発表されました。…今回の"Movers and Shakers"として、ソーシャルブックサイト"LibraryThing"の創立者の1人、 スポールディング(Tim Spalding)も選ばれています。


Library Journal、図書館界を動かした人、揺るがせた人"Movers and Shakers"2007を発表 | カレントアウェアネス・ポータル

これに掲載されてるんだ…。どうやったら見るor入手することができるんだい?

http://www.libraryjournal.com/toc-archive/2008/20080315.html:image=http://a330.g.akamai.net/7/330/2540/20080314162051/www.libraryjournal.com/contents/images/LJ31508cover.jpg

Library Journal 03/15/2008 Table of Contents

因みにAmazonでは売ってない。


ま、ジャーナルのことは置いといて、Tim Spaldingとはこんな人。

http://www.librarything.com/profile/timspalding:image=http://www.librarything.com/userpics/timspalding.jpg?rnd=799904

timspalding | Profile | LibraryThing

http://www.librarything.com/press/:image=http://www.librarything.com/press/tim_2_tall.jpg
Founder. LibraryThing was created by Tim Spalding. Tim started it as a pet project, to catalog his own library and for academic and bibliophile friends.


LibraryThing | Catalog your books online

念の為。同一人物だ。。:-p

Timさんは、ある意味で一貫して、商売としてでなく(ご本人もどこかで金儲けはあまり考えていないというようなことを書いていた)、本を通して人が自由に知識、知恵(タグやレビューやレコメンドや書誌情報など)を出し、共有し、関心のあるもの同士がつながっていき、お互いが知的関心を広めあえるような世界を作ろうとしているようだ。だから、図書館に対してももっと知的に楽しいものにしなくてはという視点から積極的に発言している。


sushi-kuinee (Su-sanの ライブラリー): Ningを使った図書館関連のソーシャルネットワーク--Library2.0とSocialCatalogers

いやー、、しびれる。純粋に、共感する。
僕も「いやいや、学生さんの論文って業績とか営利とか抜きにして斬新なアイデアと表現に富んでいて、ほんとすごく面白い(って言葉は誤解招くから不適切?)からどんどん紹介したいんだ」って初心を忘れず、時にTim Spaldingのこの言葉を思い起こして励んでいくよ。


ところでこのエントリからid:elmikaminoさんのエントリに誘導された。勿論LibraryThingネタ。
id:elmikaminoさんのことは一週間前にお会いしたid:simpleAさんのブログを通じて存じ上げていた。
(#いつもブログ拝見させて頂いてます。どうぞよろしくお願いします☆)

そんな2006年末のid:elmikaminoさんに遭遇。

米国版BooklogのLibraryThingを試してみた。
「オンラインで本をカタログしよう(Catalog your books online)」がモットーである。
…こんなインターフェース。
http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20061217/1166336586:image=http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/e/elmikamino/20061217/20061217152058.jpg

ブクログがネット上の個人「本棚」だとすれば、LibraryThingでカタログした本のコレクションはネット上の個人的な図書館みたいなものなので、図書館らしく、デューイの分類で整理することもできる。


私のウェブ図書館:LibraryThing - 三上のブログ

今は日本語版がある*1ってことで、利用の敷居は低くなってるし、僕はブログを始めて以来、カテゴリに「本」というのを作ってマイリスト化してたけど、こっちに引っ越すことにすする(後でやる)。


また、約1年前の三上さんのLibraryThing論にもお会いできた。
本の電子化とタグ付け」ってタイトルを敢えて今の僕に当てはめて考えると、「論文の電子化されたデータのオープン化とタグ付け」がテーマと云えるでしょうか。
本のタグ付けについて、AmazonとLibraryThingの比較論、ちょいと知恵をお借りして只今取り組んでいるタグ機能*2に反映できたらと意気込みます。


#LibraryThingのブログ、初めて訪問しました。RSSリーダに登録、っと☆

http://www.librarything.com/blog/:image=http://www.librarything.com/pics/librarythingblog.gif

LibraryThing


今、巷ではLibrary2.0ってキーワードで次世代図書館ってことが議論されていてとても関心あるけれど、LibraryThingはその先頭を走るサービスだね。

Googleによる怒濤の書籍スキャンで、こういったサービスがより充実するのは嬉しい。新しい本、新しい著者に出会うチャンスがより広がるから。
…と思っていたら、すでに両者こんな取り組みでつながっている…

 米Googleは3月13日、書籍検索サービス「Google Book Search」のAPI「Book Viewability API」を公開した。このAPIを活用することで、Google Book Searchが提供する書籍プレビュー画面や書籍情報ページ、表紙のサムネイル画面などへのリンクを、各種サイトに組み込むことができる。

 既に、ノースウェスタン大学やカリフォルニア大学などの米大学や米公立図書館などのほか、英国やイタリアの大学、LibraryThingや Open Library、Scriblioといったオンライン図書館がこのAPIを活用し、それぞれの書籍カタログをGoogle Book Searchにリンクさせている。


Google Book SearchのAPI公開――書籍情報が組み込み可能に - ITmedia News


myopenarchive.orgもこのAPI利用したい☆*3


そしてもっと利用したいAPIはこれだ。

Google Book Searchに続き、ソーシャルブックサービス“LibraryThing”も、ISBN、LC番号、OCLC番号から対応するLibraryThing のデータ(書誌データ、書影、レイティング、タグなどが表示されている画面)に遷移できるAPIを公開しました。
LibraryThingもリンク用APIを公開 | カレントアウェアネス・ポータル

楽しそう。夢が広がる☆


前述の通り、いつもこういったエントリの「書籍」を「論文」に置き換えて思考するワケだが、こうして知がどんどんデジタル化・オープン化し、そしてつながる仕組みが充実していくのを妄想するのは本当に楽しい。
楽し過ぎて肝心な書籍や論文を読む時間がなくなるくらいだ。:-(


本を読んでいる人とつながることができるLibraryThing、論文を書いた人や読んだ人や引用した人がつながることができるサービスを目指して試行錯誤してみます。:-)

*1:[http://sushi-kuinee.blogspot.com/2008/02/librarything.html:title=sushi-kuinee (Su-sanの ライブラリー): LibraryThingの日本語版について]

*2:[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080304/1204578589:title=タギング、ソーシャルブックマーク考察 - 坂東慶太のブログ]

*3:今はAmazonのAPIに対応。[http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080116/1200433709:title=機能 Amazon Webサービスを利用した参考文献機能 - 坂東慶太のブログ]