オープンアーカイブを支援する動きあれこれ

ケープタウンオープンエデュケーション宣言

ウィキペディア創設者のジミー・ウェールズクリエイティブ・コモンズ創設者のローレンス・レッシング等がケープタウンで会合き、「出版社と各国政府は公的な資金提供を受けた教材をオンラインで自由に利用できるようにするべきである」という構想を支援していくと宣言したそうです。

Wikipedia」のJimmy Wales氏と「Ubuntu」のMark Shuttleworth氏は、公的に資金を提供された教材をインターネット上で自由に利用できるようにする構想を支援していく。

この宣言では、出版社と各国政府は公的な資金提供を受けた教材をオンラインで自由に利用できるようにするべきであると述べられている。

「オープンエデュケーションによって地球上のあらゆる人が、ウェブ上の広大な知識のプールに貢献し、またそれを利用できるようになる」と Wikipediaの創設者であり、宣言の著者の1人であるWales氏は述べている。「誰にでも何かしら教えられることがあり、また学ぶべきことがある」(Wales氏)

この宣言のその他の署名者には、ミュージシャンでありReal World Studioの創設者であるPeter Gabriel氏、Creative Commonsの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるLawrence Lessig氏などがいる。

「Wikipedia」と「Ubuntu」の創設者ら、オープンエデュケーションの支援構想を発表:ニュース - CNET Japan


オープンコースウェア*1やScience Commonsとどういう棲み分けやアプローチで教材を流通してくれるのか楽しみなプロジェクトで、オープンエデュケーション指導者たちの今後の活動がとても楽しみ。
http://www.ocwconsortium.org/:image=http://www.ocwconsortium.org/templates/ocwc_home_2007/images/ocwclogo.gif   http://sciencecommons.org/:image=http://sciencecommons.org/wp-content/themes/scowp/images/scicomlogo.gif


Open Students

学生に対するオープンアクセスの啓発運動と、オープンアクセスを研究する学生のブログを支援する活動。SPARC*2が主体というか、スポンサーになってるよう。
http://www.openstudents.org/:image=http://www.openstudents.org/images/openaccess.png

SPARCが、学生にオープンアクセスの理念・利点などを知ってもらい、オープンアクセスのサポートをしてもらえるよう働きかけるアウトリーチプログラム “The Right to Research: The student guide to opening access to scholarship”を開始すると発表しました。また新たに、オープンアクセスを研究する学生のブログ“Open Students”をスポンサードして開始させています。

図書館に関する調査・研究のページ “Current Awareness Portal” - カレントアウェアネス-R : SPARC、学生向けにOAを普及させるキャンペーンを開始 by chojo


研究者になってから、ではなく、学生のうちに理念を知ってもらおう、という活動、見習いたい。
オープンアーカイブのプロジェクトも、リアルな活動ではOAやCCについて理解を深めて貰えるような啓発運動をやりたいなぁ、と空想してしまいました。


次世代学術コンテンツ基盤共同構築事業 学術機関リポジトリ構築連携支援事業

最後はこちら!

国立情報学研究所(NII)では,「最先端学術情報基盤整備(CSI)」の一環として,平成17年度から平成19年度の3年間に亘り,機関リポジトリの構築と連携を促進するために,次世代学術コンテンツ基盤共同構築に向けた委託事業を実施しました。この事業により,契約を締結した大学等の機関は70に達し,平成20年1月時点で70以上の機関リポジトリが運用を開始するなど,機関リポジトリを通じて,大学等の学術機関で生み出されたさまざまな学術情報を確保し,発信するという当初の目標達成に向けて,着実な成果を上げています(「機関リポジトリ一覧」)。
 こうした成果を踏まえ,機関リポジトリの更なる普及とコンテンツの拡充,及びリポジトリ相互の連携による新たなサービスの構築をめざして,平成20年度から平成21年度の2年間に亘る第2期委託事業を公募します。

国立情報学研究所:学術機関リポジトリ構築連携支援事業:平成20年度委託事業


公募要項には…

本委託事業の対象となるコンテンツは,大学等の学術機関で生み出された学術的価値を有するコンテンツとします。そのなかでも,第2期では,学術雑誌論文のほかに,これまでに電子的形態での蓄積・流通が遅れていた学位論文,科学研究費補助金・COE・特色GPなどの助成金による研究成果報告書(付随する研究データ等含む),テクニカルレポート,紀要論文など,学術機関ならではの特徴を持つものを重点コンテンツに指定します。

…とあるが、是非とも学部・大学院生が研究した成果も含めて、大切な教育資産をいっぱい詰め込んだ機関リポジトリが全国的に導入されることを願う。
#あ、これはオープンアーカイブでやるべきことか(笑)。

いずれ、こうした公募に参加できるよう経験積んでおきたい。
どこかの大学で一緒に検討しましょう、ってお話あれば、是非是非。:-)

*1:OpencoursewareOCW。大学や大学院などの高等教育機関で正規に提供された講義とその関連情報を、インターネットを通じて無償で公開する活動。[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2:title=オープンコースウェア - Wikipedia]

*2:学術雑誌の高騰を抑え、市場の競争を促進し、学術情報の発信・流通を支援することを目的としてできた事業