文書フォーマットの標準化から、Flash Paperの将来を想う

ウェブサイトにまとまった資料をアップする際、どのような形式でアップしてるだろう。
僕がよく見かける多くはPDF形式だ(皆も大体そうだよね?)
リンクかアイコンをクリックすると、ファイルがダウンロードされ、Adobe Acrobat Readerが起動してファイルを開いてやっと見れる。やや面倒な点は否めない。


ただ、PDF形式で保存して公開するのはほぼ標準化傾向にあるし、無償でダウンロードして利用できるAdobe Acrobat Readerあれば、どんなPC環境でも閲覧できるので便利は便利であるが…


と、便利と面倒の狭間にあったウェブでのドキュメント閲覧に、僕としては「コレを待っていた」って形式を知るきっかけになったのがこちら。

…アップされた文書をFLASHに変換し、簡単に見れるようにしてくれている…

次のYouTubeはこれだ!簡単に文書が共有できる『Scribd』 | 100SHIKI.COM


このエントリーからscribd.comを知り、そこで採用されているFlashPaperを知った。

scribd.comリスペクトしています。存在を知らなければプロジェクトは立ち上がらなかったと言っても過言ではありません。

FlashPaper なら、5 億人にも上る Web ユーザーが今すぐアクセスできる Flash ドキュメントを生成できる…

Macromedia - FlashPaper 2


PDF形式のちょっとした不便さを解消してくれる、ウェブ上にドキュメントを公開するのにうってつけの技術だと思うのは僕だけでしょうか。

PDFと比較して専用のリーダーが不必要[1]、起動時間が短い、動作が軽い、オンライン上でのドキュメント公開に向いていることが特長…
…FlashPaper2は日本では、ソースネクストから「いきなりPDF FLASHPAPER」として販売されていたが、MacromediaAdobeによる買収による影響もあり、2006年6月をもって販売終了となった。

FlashPaper - Wikipedia


もともとマクロメディアの製品だったのを、アドビが同社を買収し、PDFの敵として潰してしまわないか、そこがとても心配で夜も眠れません(笑)。

今となっては貴重な存在の「いきなりPDF FlashPaper」はアマゾンに未だ在庫あるみたいですw


scribd.comをご存知の方であれば、myopenarchive.orgはそのクローンに過ぎないと言われれば「その通り」と否定できないのだが、今では国内でもクローンが幾つか提供されており、FlashPaperがウェブ標準になるのであれば、それは喜ばしいことだと思ったりもする。

発表、利用、共有が簡単にできるドキュメント共有サイト! - docune
http://docune.jp/

みんなで創るドキュメント図書館!!文書ファイル検索・文書ファイルデータベース日本最大級の「Hot.Docs」
http://www.hotdocs.jp/

これらは競合サービスでは?と問われればイエスと答えざるをえないが、myopenarchive.orgは非営利プロジェクトであり、学術論文に特化したコンテンツを揃えていくというニッチさで、今のところ棲み分けされていると思う。切磋琢磨したいと下から勝手に思うのである。


そんな折、こんなニュースが…

AdobeのPDF 1.7をベースにした国際標準規格ISO 32000が承認されるめどが立ったそうだ。
…PDFはISO標準となる。

スラッシュドット ジャパン | PDFがISO標準に


そうなの?知らなかった。。
CNET Japanの記事が参考になる」とあるのでそちらを読むと…

文書フォーマットを巡る状況は、ここ2年ほどでますます活発化している。
オープンソースの「OpenDocument Format」(ODF)が、政府機関を中心に採用されるケースが増えてきた。一方でMicrosoftは、最新の「Office 2007」の文書フォーマットでISO標準の認定を受けようとしている。

PDF標準化を目指すアドビ、ISOに仕様書提出へ:ニュース - CNET Japan


ってことで、どうやら僕の危惧は現実的である。サラバFlashPaperなのか?(焦)

Microsoftの文書フォーマットがISO標準として認定されるのは、時代の流れからして困難だろうと思う。
既に流通して業界標準となっているPDFが文書フォーマットとして標準化が認められるか、時代の後押しを受けてODFがその地位を奪取するのか、僕の願いが叶ってFlashPaperが…(それはもう望み薄か…)。。


プロジェクトの設計にもインパクト大なので、今後も動向を注視していきたい。
そして、自分自身が何を信じ、どこまで当初の方針を貫けるか、柔軟に対応できるか、立ち止まって考え込むのではなく、走りながら対応を決めていかねばならない。