台風9号上陸とロスト・バゲージ


いよいよカナダも最終日。早朝の出発、学生たちは今夜は眠るまい、と決め込んで朝方まで呑み語り合ったそうだが、そんなことできる年齢ではない。
チェックアウトを済ませ、ロビーに集合した眠気眼の一行は、再びバンクーバー空港までドライバーに導かれ、シアトル空港へと向かう。

シアトルでは2時間弱程の待ち時間があり、集合の時間と場所を決め、皆思いおもいに昼食を取りに。

Paulの誘いで、ノースウェスト航空の会員だけが入室できるWi-Fiとドリンクやスナックが充実したロビーへ。
もう飲めないかも、と思っていた赤ワイン片手に、PCをネットにつなぐ。見る先は日本の天気予報情報。

数日前から、帰国日時にピッタリ合わせて台風9号が接近してるとの情報があり、随時気にして予報チェックしていたが、最新情報ではやはり成田空港へ到着の頃、上陸とのことで心配度が高まる。ワイン飲んでる場合か?いや、それはそれで関係ない。しかし今更心配してもしょうがない。10時間のフライトがあり、あとは操縦士にお任せだ。

搭乗時刻となり、ぐっすり寝るぞと決め込んで機内へ。早速の機内サービス、そして夕食で数時間眠れず。周りの映画鑑賞につられて映画一本視聴。長時間フライトに足腰がしびれ、通路をウロウロする人々が気になり結局寝れず…
夕食で腹いっぱいだが、間もなく朝食サービススタートにうんざりしていたら、あっという間に成田へ到着の時間。やはり空港は混乱しているのか、管制塔から10分程待ての指示があったとアナウンスが入り、緊張感が高まってくる。
程なく着陸態勢に入り、難なく無事成田空港へ。

何だ、未だ上陸してないんだ、という微風が湿気を伴って、日本の夏に戻ってきたことを実感させる。蒸し暑い。。


しかし!
このタイミングが問題だった。

もうすぐ関東へ台風の目が上陸するとの予報から、中部国際空港行きの便を予定より早めて出発させるとのことで空港スタッフに急かされる。
成田発中部国際行きは、乗客が数える程。
日本人乗務員ばかりの安心できる空間で、この時ばかりは寝込んでしまうが、強風により機体が揺れる揺れる。しかし睡魔が勝つ…この揺れがほどよく眠れる。
なんて言ってるタイミングではない揺れだったが、気づいた時は既に離陸していて、どうやら無事予定より早く名古屋へ。

ただいま、名古屋。


ところが!
いつまで経っても自分の荷物だけ出てこない。
…焦り。。
どうやら成田空港にて積み残しにあってしまったようで、必死に謝る空港スタッフ。他にも1人、外人が同様の目に遭ってしまったみたいで、2人してバゲージクレームへ行き、手続きを。
よくあることと聞いていたが、まさか自分が、と旅のオチに苦笑しつつ、まぁ大丈夫だろうと楽観的になれたのは、よっぽどカナダの旅が楽しかったからか。
重い荷物は数日後に無料で郵送されてくるとのことで、手ぶらで帰れると開き直ってバスの乗降所へ向かおうとしたら、何と大学のスタッフがお出迎え?
…と思ったら、秋から履修する留学生を迎えにきたついで、とのことだが、お世話になった方だけに、会うことができて嬉しく思う。
あぁ、でもお土産は成田なんだよねー。


湿気の重い日本の夏の夜…行きと同じくシャトルバスに乗り、急いで自宅へ。まだ子どもたちは起きているかな…


玄関を開けると、寝室から妻が。どうやら、たった今寝たとのことで、だったら起こしてしまいたい衝動に駆られたけど、明日の朝に楽しみを取っておき、久し振りの我が家の風呂へ。


ただいま。ありがとう、みんな。